LEGEND of LEATHER -03-

2017.12.07

2年前に一度だけお取り扱いしましたPam Dietrichを覚えていますか?
当時ご紹介したデザイナーの生活や生産背景に衝撃を受けた方は多かったはず。
どんな僻地にあろうととにかく現地まで出向きレポートをするのが私のバイイングスタイルなわけですが、彼女の居場所は類を見ない特殊中の特殊。
今回も心臓を破いていただきました。

Santa feで最も栄えているPlaza。正午の教会の鐘と共にPamがトラックでお出迎え。そこからカントリーサイドへとドライブ。長い長い道のり。Pamはこれまでずっと住んでいた家を売って、引越しをしたんだって。
念願だった電気が通ったのは良いのだけど、トイレが無いそう。馬や犬のように外でしてくれと。
相変わらず人の気配がない場所ですね。当然インターネットのMapは役に立ちません。
目印はこのヘッドレスの山。この裏が新居。

かつて小さな村だったのでしょうか。ぽつぽつと廃墟がありましたね。
呪われた風景に心打たれます。かっけー。

到着。ここから庭で、家までは車で10分くらい。
相変わらず勝手に私有地化してるんじゃないかと疑わしい、圧倒的な面積。
その先にポツっと馬小屋みたいな家があり、相棒の馬がSay welcome。

ニューメキシコの僻地にて実に45年以上、変わらぬスタイルのレザージャケットをハンドメイドしているPam Dietrich。
独特なんだけどどこか馴染み深いエネルギーは、彼女自身の佇まいからもハッキリと露わになっていますよね。

洋服が好きで必死にやり込み、経験と知識を積み重ねやがてマニアと呼ばれる我々。
いつしかピュアな感動を忘れ、細かに作り込まれた小さな粋と向き合い、ただただ静かな微笑みに大枚をはたくまでに。

PamのMaking storyにはマニアがグッとくるような特別な技は用いられていません。
しかし我々が遠い昔に置いてきてしまったピュアハートにポッと火を灯してくれるような、どこまでも無垢でヘルシーなギフトが詰まっているのです。

LEGENDでありながら、MOTHER of LEATHER。

何十年も電気がない場所での暮らしから、彼女はミシンが使えません。
そして当時この町には代わりに洋服を作ってくれる工場はありませんでした。
己の手先のみを駆使して作り続けるのにはこのような簡単で純粋な理由があります。

今年彼女にオーダーしたアイテムは2年前同様の最もクラシックなデザインがモデルです。
VintageのPure silver conchoからはレザーコードにビーズが垂れていましたが、今年はそのディテールは省いてもらいました。
深いブルー(ステッチも同色)と古のシルバー。それで十分。
“これぞインディアン’sジャケット”というようなワイルドな暴れ方をしていた第一弾とは異なる雰囲気ではありますが、この潔さが非常にオトナかなと。

Pam Dietrich
・Deer skin
・Blue and Silver
・100% True historical made
・size S , size M
・JPY 291,600-(intax)

帰国後リリースします。
通信販売も承っておりますので、気になる方はメールを送ってください。
atelier.ishizaki@gmail.com