SUSAN CIANCIOLO

2017.07.21

昨年NYで訪れた自宅兼スタジオ。
かれこれ2~3年間でしょうか。一方的にメールを送るも全て無視。
電話番号を入手してようやくコンタクトが取れたという。

1995年彗星のごとく現れ、充実された活動期間こそ短かったものの、彼女のクリエイティヴから影響を受けたアーティストは少なくない。
芸術と服飾の境界線を崩壊させ、かき回すだけかき回して去って行った。そのようなイメージを私は持っています。
つい先日掲載されたUSのVOGUEのインタビューでも「当時の自分は若く、そして無敵だった」と言ってますからね。
今回のリリースがそんな全盛期を彷彿とさせるイベントになれば嬉しいです。

SUSAN CIANCHIOLOは現在、何か特別なエキシビジョンでも無い限り、洋服として機能するARTは製作していません。
例えそのようなイベントであったとしても、販売されるということは殆ど行っていないことから、今回のコラボレートは非常にイレギュラーなものになりました。

近年最も精力的に取り組んでいるホームインテリアの製作に夢中だった彼女に、何とか当店の方向性を理解してもらい、1995s-2001sまで発表されていたコレクション、通称”RUN”が限定復活。

しかし冷静に考えないといけなかったことは、ちゃんと洋服として格好良く機能しているかということ。
SUSANの存在自体がスペシャルであっても、着れないとねっていう。

結果今回は全てがシャツ。
私のようにARTにめっぽう疎い人でも芸術として認識可能なSUSANの世界観は、正直イカれてないと着れないモノが殆ど。しかしそれがシャツなら話は別。

デニムやシューズがオーセンティックなのをいいことに、これまで散々破れたシャツやペンキが撒かれたようなシャツばかり着てきましたから、激しくdriveが効いてるデザインシャツとの付き合い方は私だけでなく皆さんも心得ていますよね、きっと。
いつもの要領でお願いします。

洋服として紐解いてみますと、ベースはスリフトストアレベルの古着が殆どで、そこに同じく変哲のない生地がラフな手縫いでピッピッと止めてあり、モノによってはカフスが落とされていたりと、どこか改造されていますね。
リメイクファッションというカテゴリーで見たら最低点数にはなりますが、お分かりの通りSUSANの魅力は服作りの技術や華やかさではないのです。

「すべてのシステムから逃げるためのコレクション」というコンセプトあっての鋭利なデザインや当時は新感覚であったエコロジーな生産背景が、見事に1990年代エンタメ黄金期と皮肉なマッチングをしていて非常にCOOLだったわけです。
要は、全てひっくるめた”出来事”自体がデザインなんですよね。
今着たいなと思わせてくれる大きな理由はここかなぁ。これからのご時世に今一度彼女のエネルギーに触れることがすごく格好良いことに感じますし。

説明が下手で申し訳ないのだけど、とにかく難しく思っています、色々と。
このシャツありだなって感じさせてくれるポイントが服自体には一部しか無いわけですから。

明日(土)よりリリースします。¥79,920~¥115,560
通信販売も可能ですので、気になる方はご連絡ください。
atelier.ishizaki@gmail.com